伝える情報づくり支援

日本企業が作る部品は世界的な技術力を誇ります。これを顧客向け技術サポート力の強化により、ゆるぎないものにすべく、その基礎力であるドキュメントづくり体制、サポート体制をマネジメントパワーがサポートします。

「伝わる情報づくりによるナンバーワン戦略」(全6回連載)


技術ドキュメント作成と仕組み作り


消費者や顧客との間に有効な関係を構築する上で重要なことの一つに、自社製品やサービスの特徴、使い方などをお客様に的確に伝わる形で情報提供することがあります。お客様は、自分求めている商品やサービスについて、常に最善の選択と導入のするための情報を求めています。

 


顧客に信頼される情報づくりとは


一般的に、顧客に商品やサービスを提供しようとするとき、我々はそのものに先立って、「情報」を提供しなければなりません。これにより、お客さまは興味を持ち、評価をして、購入の検討ができるわけです。また、購入後の使い方情報にも、満足度を高めるという役割があります。

情報の提供方法としては、顧客との距離や範囲により、段階的に考えられます。

  • 広告やパンフレット、商品表示などによる、PR情報の提供
  • プレゼンや商品デモなど、オンサイトの情報提供
  • マニュアルなど、ドキュメントによる情報の提供
  • ホームページや雑誌、TV 番組の取材による情報提供

どの方法を選択するかは、ケースバイケースですが、どのような場合でも文字やデータによる情報が並行して提供されることが期待されます。口頭情報には、「一過性」という問題があるため、その信頼度は一般的に低く受け止められるためです。

情報の一貫性の大切さ
一つの情報源から情報伝達手段に応じて切り出すことで、情報の一貫性が保たれる。

お客様への情報提供で大切なことは、その手段や媒体によらず、すべての媒体間での一貫性が確保されていることです。このためには、一つの情報源を基にして、必要になる情報の質と形に応じてカスタマイズして提供をすることが望まれます。一貫性のある情報提供は、会社そのものの信頼度アップにもつながります。

顧客に情報を提供することの本当のメリット


企業が有効な情報提供をする主要なメリットとしては、前記したような購入促進や購入後の満足度向上がありますが、もう一つ大切なメリットとして、その情報を基にして、顧客からのフィードバックが得られることです。製品やサービスに関する情報を提供することにより、その特徴や品質と顧客の期待とのギャップが、提供した情報と実際に使ってみた差分として明らかになります。実はこのギャップ情報が、社内プロセスの改善活動に大きな役割を果たします。

顧客からのフィードバックを社内の業務プロセスに還流することもドキュメントを活用した業務改善の仕組みの一環として大切です。

ドキュメントづくりにメンタルモデルを活用する


ドキュメントや情報を作るときに、メンタルモデルという物事の理解における脳の特徴を活用することで、伝わりやすいものが作れるようになります。

メンタルモデルとは現実を理解するために、人の脳内に構築された「認識の枠組み」と言えます

人が持つメンタルモデルの働きは、物事の理解を助けるプラスの即面と、理解の足を引っ張るマイナスの側面があります。

人は、文章を理解するとき、ドキュメントタイトルや章タイトル、導入説明などの情報を基にして、自分なりの理解の枠組み(=メンタルモデル)を作るものであるということを念頭に置く必要があります。

文章理解におけるメンタルモデルの作用とは「ここでは、こんなことを言おうとしている」「次に、このような説明がくるはず」という自分の理解の枠組みに当てはめることです。

Mental model
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ある文章が、読者の予測(期待・理解)通りの内容展開になっていれば、理解に要する負担が軽く、読者は読みやすい文章だと感じます。逆に言うと、読者のメンタルモデルを崩すような文章展開は、読み返しが増えて、単に文字づらをなぞっているだけの状態になります。

つまり、伝わりやすい文章とは、読者のメンタルモデルを想定した文章構成ということになります。

マネジメントパワーはメンタルモデルを活用したドキュメントづくり、情報づくりを支援します


マネジメントパワー・コンサルティングでは、クライアント様の既存のドキュメントに関する改善アドバイスや、新規ドキュメントの構成提案など、情報をわかりやすくすることことをご提案します。また、ドキュメントづくりの生産性向上を含む、経営視点でのドキュメントづくりの仕組みづくりもご提案・ご支援させていただきます。